縮毛矯正に特化した美容師が矯正で失敗を無くし、劇的に上手くなる方法をお伝えします。

縮毛矯正,ロング
コラム
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上山 誠也

上山 誠也

くせ毛カット、縮毛矯正を専門にした美容師。 くせ毛の女性の支持を得て顧客のくせ毛率9割。 鎌倉、横浜、池袋で経験を積み、27才でフリーランスに転身。 年間1000件弱の縮毛矯正をしている。 美容師1000人に1人しか持っていないヘアケアマイスター最上級資格取得。 現在は神奈川の平塚、辻堂、藤沢、大船で営業中。

じぶんがくせ毛でなかなか美容師さんに
悩みやヘアスタイルの細かいニュアンスが伝わらず、
自分が美容師になってくせ毛のショートカットや縮毛矯正を
朝晩実験・研究していたらくせ毛の顧客が約90%、
年間1000件近く縮毛矯正をするようになりました。上山です。

矯正の技術レベルは比較的高いと思っていますので、
このサイト内のビフォーアフターのカテゴリーをみてもらえればと思います。

流石に利き手が腱鞘炎気味になって来て
自分で施術できるキャパの限界も見えて来たので、
今まで実験・検証した情報を
美容師のみなさんに共有したいと思い、
今回のブログを書かせていただきます。
対象としては美容師さんなんですが、
それ以外の方も軽く目を通してもらって、
ぼくの事を信用してもいいかな
と思ってもらえれば、
このブログをtwitter、Facebook、LINE
などで拡散していただけると嬉しく思います。

今回のブログの題にある
失敗しないの定義ですが、
「チリチリになってしまうビビり毛
と言われる状態にならないようにしつつ、
癖をしっかりとのばす。」事を指します。

「どんな癖でも100%しっかりサラサラにする。」
ではないのは、特にご新規のお客様だと
今までの施術履歴、髪の性質が分からないので、
保険をかけて薬剤を選定します。
パワー不足で癖が残ることもあります。
ですがその場合はもう一度やり直しも出来ます。
ですがもし、ビビリ毛になってしまったら
お客様も美容師も不幸になります。
ですので今回の失敗の定義はビビリ毛になってしまうこと
とさせていただきます。

あとひとつ、薬剤等は店舗単位で扱えるものが限られていると思います。
なので○○メーカーの○○という薬剤ではなく
美容師さんみんなが扱えるように
薬剤のスペックを基準にお話しさせていただきます。
そしてお客様100人いれば使用する薬剤のスペックが100通り変わって来ておかしくなく、
ひとつひとつ記事内で提示していたらキリがなくなるので、
薬剤選定の軸を美容師さん一人ひとりが持ってもらえるように解説していきます。

前置きが長くなってしまいましたが
日本中のくせ毛のお客様、縮毛に苦手意識がある美容師さん、
これから勉強するアシスタントさん。ぜひ最後までお付き合いください。

縮毛矯正の仕組み。

まずはざっくりとくせ毛が縮毛矯正でまっすぐになるしくみを。
パーマと同じく縮毛矯正の薬剤も
毛髪のシスチン結合を、
チオグリコール酸、システイン酸、システアミンなどなどの還元剤で還元させて切り、
ストレートアイロンでまっすぐに伸ばし、
酸化剤で切った結合をもう一度つなぎ、
半永久的にストレートを維持するという仕組みです。
還元させて切って→まっすぐにのばす→酸化させて繋ぐ。これだけです。

アイロンの温度、スルーの仕方は案外関係ないです。

アイロンはくせをとる補助の役割くらいなのでそこまで重要ではないです。
薬剤を弱くしてアイロンワークで癖を無くそうという考えかたもありますが、
時間がものすごくかかり、仕上がり髪が硬くなりやすく、
なおかつ癖もなくなりづらいのでオススメしません。
そして、もしくせが伸びなかった場合、
薬剤なのかアイロンなのか、
どこを改善すれば次上手くいくのか原因を探しにくくなります。

店舗にある矯正剤のスペックを調べる。

まず、メーカーさんに問い合わせてみてください。
そして下記の事を確認してみてください。

  • 自店で扱っている矯正剤のシリーズのそれぞれの還元剤の種類とpHと還元剤濃度(チオ換算でOK)
  • そのシリーズをブレンドした時、もっとも還元力が高くなるであろう組み合わせの薬剤(A)とそのpH、還元剤濃度

メーカーさんによってpHと還元剤濃度を教えてくれない場合があるかと思いますが、
組み合わせの方は教えてくれると思います。
また、薬剤を薄める為専用の減力剤(B)
(例.クオラインでいうアジャスト0、リシオアテンジェでいうゼロのようなもの)
もご用意ください。

 

実験します。

用意するものは

  • 健康毛で癖の強い家族/友達/その他手伝ってくれる方①
  • ブリーチした還元剤でわざとビビらせたウィッグ②

①のモデルになってくださる健康毛の方は
平均的な髪の太さ、ダメージ加減で大丈夫です。
②のウィッグの作り方はこちらを参照してください。

①の実験

①の方の耳から後ろのセクションで、
極力くせが強く、水平方向にくせが均一に出ている部分
で横一線スライスをとります。
それを5等分し、左から順に
A:B=9:1、8:2、7:3、6:4、5:5
の薬剤を塗り30分放置。
30分も時間をおくのは
営業中は全頭に薬剤を塗布し終えるのに5分〜10分かかり、
そこから放置時間をとるので
普段の放置タイムより長くおきます。

毛束の取り方

 

30分経ったらまとめて水洗します。
その後乾かして普段営業で使うアイロンと温度でスルーし、
2剤塗布したあと規定の時間おいて流します。
最後にドライしてクセの伸びを確認します。

①の実験でわかること

この実験でわかるのは
健康毛に対してどの程度のスペックの薬剤を使えば良いのかがわかります。
各店舗や技術者によって
アイロン温度やお店の回し方
(マンツーマンor掛け持ち/じっくりor短時間などなど)
が違うので、それぞれに合わせた薬剤を選んでください。

②の実験

今度もセクションを5等分し、左から
A:B=5:5、4:6、3:7、2:8、1:9
の薬剤を塗り30分放置、①と同じ工程で実験します。

毛束の取り方

 

②の実験でわかること

この実験では、
ダメージの毛先や、既矯正毛、顔まわり
など、もともと弱い髪への薬剤の選定の感覚がわかります。
作ったウィッグほどダメージした状態の髪に実際に施術をすることは無いので、
ウィッグのビビり毛に薬剤を使って
ビビり毛が今よりひどくならずに
チリチリが少しでも改善出来た薬剤を基準に、
実際の営業ではダメージ部分に薬剤を選べば、
お客様の髪をビビらせる可能性は
ほぼ0%に出来ます。

1度実験を終えたら髪の条件、薬剤の比率を変えてまた実験する。

1度上の実験を終えると、
なんとなく薬剤の感覚がつかめると思います。
そのあとに条件を変えて同じように実験するのですが、
その時は結果がどうなるか予測を立ててから実験してください。
そうすることで新規のお客様の髪にも
最適な薬剤を選べる精度がどんどん上がっていきます。

効率よく実験するコツ

楽しく効率よく実験するコツは、
複数人で手分けしてやることです。
試したい薬剤パターンや髪質をノートに書き出して、
それを表にまとめて担当を決めて取り掛かります。
チームでやることで
薬剤選定が個人の感覚がだけでなく
チームやスタッフみんなで共有でき、
営業でアシスタントに任せても仕上がりに差が生まれづらくなります。
あと、みんなでやるとなんか楽しいです。笑

さいごに

どんな技術もそうですが、
上手くなるにはひたすら練習するしかありません。
圧倒的な量に勝るものはなにもありませんし、
カラーやカット、パーマのセミナーの講師も
他のセミナーで教わったから講師ができるまでになったわけではないはずです。
むしろ本当に上手い方々は
セミナーや講習に行ってないと思います。
知っていることと出来ることは全くの別物なので、
このブログを見た美容師さんは
一度実際に手を動かしていただけたら嬉しいなと思います。

為になった!と思われた方はこの記事をシェア、リツイートしてもらえると喜びます!!

質問や疑問点もお答えしますのでSNSからコメントください♪

わかりやすく説明する為に、薬剤やその他の点で厳密には間違った表現もあります。そこらへんは勘弁してくださいm(_ _)m

ではではこのへんで!

上山 誠也

くせ毛カット、縮毛矯正を専門にした美容師。 くせ毛の女性の支持を得て顧客のくせ毛率9割。 鎌倉、横浜、池袋で経験を積み、27才でフリーランスに転身。 年間1...

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